移住者や二拠点生活者必見 会社員・公務員に残された最後の節税策「特定支出控除」の最大有効活用法とは

2021年1月13日

個人所得の確定申告時期が近づいてきました。会社員(サラリーマン)、公務員の人などは、年末調整単体によってのみ所得税の納税額が決定されるというパターンがほとんどでしょう。ファイナンシャルプランニングという見地からは、税金を最適化することを「タックスプランニング」として一つの知識と捉え、実施することは技術であるとする考え方が主流です。税額の変化、とりわけ所得税、相続税、消費税が引き上げられ、生活費の圧迫ばかりが目立つように見えます。ですが、自営業、個人事業主、フリーランスの人々が正当な手段として利用する節税のノウハウの数々について会社員(サラリーマン)、公務員でも利用できるものだと知れば、興味が湧くのではないでしょうか。ぜひこれを機に、身近な話題として、自分にも関係のあるものとして利用方法を考えてみましょう。

 

「特定支出控除」とは

まず、「特定支出控除」というキーワードをご存知でしょうか。これは、会社員(サラリーマン)、公務員の人々の業務上支出の持ちだしを、経費扱いにしてくれるという非常に有用性の高い制度です。この控除枠を使う場合の注意点は、支出の下限です。つまり、一定以上の支出がなければ控除対象となることはできません。少額だと使えないということになりますが、いろいろな支出を合計すると使えるようになる可能性があります。対象となる金額の目安は給与所得控除の1/2、半分以上です。給与所得控除については、国税庁のサイトを参照しますが、ここでは「令和2年分以降」という部分にある表をもとに見てみましょう。

(参考:国税庁HP)(画像抜粋は【お金で損する人・得する人】会社員に残された最後の節税 「特定支出控除」を使い倒す (1_3ページ) – SankeiBiz(サンケイビズ):自分を磨く経済情報サイトより)

表の左側にある「給与等の収入金額」が年収です。ぜひ源泉徴収票を手元に準備して左上に記載してある数字を見てください。(源泉徴収票の左上には年収が記載されています。)年収をこの表の「給与等の収入金額」と照らし合わせます。当てはまる箇所の票の右側にある「給与所得控除額」が、今回計算に必要な数字となります。本記事で今から挙げる支出の合計額が「給与所得控除額」の1/2(半分)を超えていえれば、特定支出控除の対象となります。これは来年以降も同様の考え方で利用の可否がわかりますので、ぜひチェックしておきましょう。

 

特定支出控除化できる4大支出

(画像:【お金で損する人・得する人】会社員に残された最後の節税 「特定支出控除」を使い倒す (1_3ページ) – SankeiBiz(サンケイビズ):自分を磨く経済情報サイトより抜粋)

通勤費

まずは、移住者や二拠点生活者にとってうれしいお知らせになるのが「通勤費の特定支出控除化」です。ほとんどの企業では、新幹線代全額、および新幹線利用に伴って発生する交通費の一部は自己負担となっているはずです。「特定支出控除」では、グリーン車の利用料を除いて新幹線代、電車運賃が対象となります。毎月数万の新幹線代や電車運賃が発生している人は、必ず確定申告するようにしましょう。しないと損です。

 

研修費・資格取得費

「特定支出控除」では、研修費や資格取得費は、業務関係の研修と資格取得へと資金用途が限定されています。ですから、本業以外の、たとえば定年後や副業のための資格取得や支出にあたるものは対象外です。しかし、この基準は実際かなり曖昧なものだと言わざるを得ません。厳密に「業務関係」以外だと言い切ることが出来るものはほとんど無いと言ってもいいでしょう。重要なのは、たとえば外部研修を受けた場合にはしっかりと勤務先と話し合い、今後の業務に必要な研修であると合意を取ることです。勤務先からの合意を得られれば、申告時に説明する際の承認を得やすくなるでしょう。

もう一つ重要なこととして、勤務先にとってはこのような合意をすることでリスクが発生することはないということです。勤務先にとっては、スキルの低い社員に居座り続けられる方がよほど大きなリスクになるはずです。社員が積極的に多方面のスキルを身に付けることや、業務の幅を広げようとすることは望ましい状態にあたるでしょう。いずれにせよ、社員が前向きな姿勢をとっていることを支援することは望ましいことだと考えられます。この曖昧性を上手に利用すれば、セカンドキャリアや副業への投資となりえることもふまえ、ぜひ計上にチャレンジしてみて欲しいところです。

 

図書費

新聞など勉強のための図書費も、目的を限定することで計上可能になる可能性があります。現代は情報が発達しており、ほとんどのニュースはウェブサイトで無料で読むことができます。この時代にあって新聞を購読する意義とは、またあるいは、本を買うことは何の意味を持つでしょうか。本を読むことが趣味であるような人達にとっては、新聞を買ったり書籍を購入したりする目的は「仕事で必要だから」としてもいいのではないでしょうか。このように考えると、利用の継続を迷っていた新聞図書関連の支出は経費になりえるのです。たとえば毎月5千円だとすると、年間で6万円。単体で見ると微々たる支出ですが、前後で述べる他の支出と合計することで、特定支出控除枠に到達する可能性が大いにありますから、ちゃんと計算しておくようにしましょう。もちろん、業務に無関係な書籍は対象外なのでお気をつけて。

 

交際費等

さて、最も計上額として嵩む可能性があり、目にも明らかに業務上の支出として計上可能なのは、「自腹の交際費」です。取引先との宴会、ゴルフ接待など、企業における経費の概念が厳格化したことで計上できなくなった経費が溢れています。これはかなり勿体ないことです。そういうわけで、会社で経費化できなければ個人でしてしまうのが吉です。最終的には会社の承認が要りますから、しっかりと詳細のメモや領収書を残しておきましょう。取引先が来ている場合であれば、業務としておいて問題ありません。

 

控除申請での最大の難関ポイント

「会社の承認」が必須

さて、今まで4つの計上できる可能性の高い支出内容について述べてきました。ただ、最大の難関についても説明しなくてはなりません。それは、「会社の承認を得る必要がある」ということです。会社は従来の体制に従順であることが多く、また不慣れな作業には乗り気でないと想定できます。そういう場合は、財務省のリンクから、令和2年度以降の所得税に適用される給与所得者の特定支出の公助の特例概要等について確認してみて下さい。

(参考:令和2年分以後の所得税に適用される給与所得者の特定支出の控除の特例の概要等について(情報)

 

2020年度ももうすぐ終了。今できることは?

2020年度も終わりに差し掛かっている今、領収書がないという人も多いかと思います。そういう場合には、クレジットカード明細を取り寄せたり、領収書を再発行してもらうことも一つの手です。所得税の確定申告は、過去にさかのぼっても行うことが可能という点もお忘れなく。強調しておきたいのは、「特定支出控除」は税額控除ではなく所得控除にあたるので、年収の多い人の方が有利に働く仕組みです。自己負担で遠距離通勤としていたり、自主的な勉強にいそしむ人は、その苦労を多くはないかもしれませんが節税という形で還元可能ということなのです。質問などがある場合、最寄りの税務署のコールセンターに問い合わせると詳しく教えてもらえるかと思います。今からでも取り組んでみては如何でしょうか。

 

(参考:【お金で損する人・得する人】会社員に残された最後の節税 「特定支出控除」を使い倒す (1_3ページ) – SankeiBiz(サンケイビズ):自分を磨く経済情報サイト

 

 

 

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