国内電通グループなど7社合同で「SDGsビジネスソリューション」の提供開始

11月16日から「SDGsビジネスソリューション」を運営会社:株式会社エムクロッシングの代表取締役の吉川 久美子は以下、7社合同で、「Material ConneXion Tokyo(マテリアルコネクション東京)サーキュラーエコノミーの取り組みを支援するプログラムを開始

株式会社電通国際情報サービス(本社:東京都港区、代表取締役社長執行役員:名和 亮一 以下、「ISID」)は
株式会社電通(本社:東京都港区、代表取締役社長執行役員:五十嵐 博)
株式会社電通テック(本社:東京都千代田区、代表取締役社長執行役員:松原 靖広)
株式会社電通ライブ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長執行役員:孫 生京)
株式会社電通パブリックリレーションズ(本社:東京都港区、代表取締役社長執行役員:牧口 征弘)
株式会社電通デジタル(本社:東京都港区、代表取締役社長執行役員:川上 宗一)

2030年のSDGs達成に向け、企業におけるサステナブル経営の実装が急務になっています。特に、これからの企業活動においては、商品をつくる段階から回収・リサイクルを前提として廃棄ゼロを目指す経済の新しい仕組み「サーキュラーエコノミー」(循環型経済)※1に則った活動が求められています。一方、SDGsに取り組む企業からは「廃棄ゼロを目指すと収益につながらない」「サステナブル視点での商品開発が進まない」「自社のみでは回収まで行うことができない」「社内外での理解が進まない」といった、さまざまな課題が表出しています。

 

サーキュラーエコノミー(循環型経済)とは

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国内電通グループなど7社合同で「SDGsビジネスソリューション」の提供開始の画像から抜粋

従来の「Take(資源を採掘して)」「Make(作って)」「Waste(捨てる)」というリニア(直線)型経済システムのなかで活用されることなく「廃棄」されていた製品や原材料などを新たな「資源」と捉え、廃棄物を出すことなく資源を循環させる経済の仕組みのことを指します。
環境負荷と経済成長をデカップリング(分離)させ、持続可能な成長を実現するための新たな経済モデルとして世界中で注目を集めており、EU(欧州連合)では2015年12月に「サーキュラーエコノミーパッケージ」が採択されるなど、経済成長政策の中心に据えられています。
また、サーキュラーエコノミーはトリプルボトムラインと呼ばれるPlanet・People・Profitのうち、Planet・ProfitだけではなくPeopleの視点からも注目されており、新たな経済モデルへの移行による新規雇用の創出効果や、移行により失業リスクにさらされる人々に対するリスキリングなども含め、どのようにサーキュラーエコノミーをインクルーシブに実現していくかも論点の一つとなっています。

サーキュラーエコノミーの実現には、メーカー・小売・回収・リサイクル企業など幅広い業種の連携が必要となるほか、製品回収・リサイクルにおいては消費者の協力も必要となり、業界や立場を超えたあらゆる人々の協働が必要不可欠となります。サーキュラーエコノミーの推進を通じて様々な異業種・異分野連携が生まれ、地域のつながりの再構築や、オープンイノベーションにつながることも期待されています。
国内電通グループなど7社は、これらの企業課題に応えるために、事業戦略策定から素材選定、資源調達、デザイン、製造、サービス開発、回収リサイクルまでバリューチェーン全体のコンサルティングと、各プロセスにおける戦略的なコミュニケーションのサポートを行うソリューションを開発。

SDGsのビジネス化・情報発信を行うSDGsコンサルタント約30人を擁する、グループ横断の専門組織「電通Team SDGs」を中心に、国内電通グループ各社と、世界最大級のマテリアルライブラリー※2を運営する「Material ConneXion Tokyo」が得意分野で協同することで、企業が自社のみでは難しかった回収やリサイクル企業などとの連携を推進する「つなぐ力」、世界最新のサステナブル素材の調達から製品開発まで行う「つくる力」、その活動を社内外へと効果的に広げていく「伝える力」によるサポートを実現。収益につながるSDGsを目指した、サーキュラーエコノミーの構築支援を本格的に行います。

ISIDは、ブロックチェーン技術で地域農産品の生産履歴と取引状況を可視化するスマート農業データ流通基盤「SMAGt(スマッグ)」や、地域貢献につながる非金銭的な活動をスコア化することで「地域のまちづくり」を支援する、「AYA SCORE(アヤ スコア)」など、社会課題を先端技術で解決する活動を推進しています。これらの活動で培った様々なノウハウを活かし、各社とともにSDGsの推進に貢献します。

 

■「SDGsビジネスソリューション」の取り組み領域と各社の役割

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国内電通グループなど7社合同で「SDGsビジネスソリューション」の提供開始の画像から抜粋

マテリアルライブラリーとはMaterial ConneXion Tokyoが運営する、世界最大級の素材が集まる日本で唯一のライブラリー。豊富なサステナブル素材をはじめ、包装材、建材、電子デバイスからアパレル素材・車の内装材など業界を横断する多種多様な素材がそろっており、毎月NYで選定された最新素材を見て触れて体感することができる。

<世界最大級の素材ライブラリー>

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国内電通グループなど7社合同で「SDGsビジネスソリューション」の提供開始の画像から抜粋

今回、国内電通グループなど7社が合同でサーキュラーエコノミーの取り組みを支援するプログラム「SDGsビジネスソリューション」の提供を発表したが、国内におけるサーキュラーエコノミーの取り組み状況はどうだろうか?
残念ながら2020年時点では日本の地方企業がサーキュラーエコノミーを前面に押し出した取り組みは、まだあまり多くありません。取り組みが増えない1つ目の理由は認知度です。日経×TECHの調査によると、約6割の人がサーキュラーエコノミーを知らない実態があります。
2つ目の課題はコストです。サーキュラーエコノミー実現のために新たに投資をする余裕が無かったり、投資をしたとしてもそれがどれだけ利益に結び付くか不確実だったりすることが理由として挙げられます。
しかし実は日本の地方は伝統的にサーキュラーエコノミーを取り入れ生活を豊かにしている側面もあります。農業での家庭ごみの堆肥化や発酵食品産業は最たる事例です。

一方で海外はというと、企業だけでなく、市や行政が一丸となってサーキュラー・エコノミーの確立に尽力しているのがオランダのアムステルダムです。
同市は2015年、サーキュラー・エコノミーを推進し、2050年までに行政主導でサーキュラー・エコノミーを確立すると発表しています。

オランダの大手電機メーカーであるフィリップスは、日本国内では電気シェーバーや電動歯ブラシなどでおなじみです。
実は1891年に炭素フィラメント電球を製品化して販売した老舗企業ですが、現在は「明かり」そのものを価値として提供するサービス「LaaS(Lighting as a Service)」でよく知られています。
これは、法人の照明インフラを担うとともに電力削減のためのシステムも併せて提供し、削減量に応じて報酬を得るというビジネスモデルです。このシステムは明るさに応じて料金を支払うため「Pay Per Lux(ルクス)」とも呼ばれています。電球を販売するのではなく、人々の求める「明るさ」そのものを提供する仕組みは、今後日本でサーキュラーエコノミーを意識する上での大きなヒントになりそうです。

又、リサイクル業界の世界的大手テラサイクルは、世界初の循環型eコマースショッピングシステムLoop(ループ)を発表しました。2019年はニューヨークとパリのみで展開していましたが、2020年には東京でもローンチが予定されています。
ループは、詰め替え容器による飲料、洗剤、おむつなどのサブスクリプション制宅配サービスです。
特徴は、使い捨て依存からの脱却。一般消費財容器や食品パッケージを耐久性が高く繰り返し利用できるものに変えることで、利用者は環境に配慮した買い物ができるようになります。これを実現するために、世界的な大手消費財メーカーであるプロクター・アンド・ギャンブル(Procter & Gamble)を筆頭にネスレ、ユニリーバ、ダノングループなどが提携しています。

サーキュラーエコノミーへの取り組み方として、既存のビジネスがたとえエコを軸としていなくても、生産から廃棄までのアプローチを変えることでサーキュラーエコノミーに貢献する事ができます。又、今回の電通グループのようにサーキュラーエコノミーに取り組む企業に対して「お金を出して支援する」という形でも十分に貢献していると思います。

日本においてサーキュラーエコノミーの取り組みが進まない課題としてコストの問題があるとの実態を前述しましたが、決して電通グループが儲かっているからこういう取り組みが出来るではありません。

このような取り組みを行う企業を「支援する」。このような概念から第一歩を踏み出す事は可能だと思います。

アクセンチュアの報告では、従来の大量生産・大量消費型のビジネスをこのまま継続すると、2030年には世界で約80億トン分の天然資源が不足してしまうことが発表されています。人間が地球に与える負荷が増大していくなか、企業にはますます環境戦略が必要とされることが予想されます。
自社の今後の成長を考えるうえでも、無駄を利益に変えるサーキュラーエコノミーのビジネスモデルを基に、持続可能な社会づくりに貢献してみてはいかがでしょうか。

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